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 銀行のATM機で必要なお金を引き出せるように、自分が欲しい本をその場で印刷してもらう。信じがたい話だが、そんなことがすでに可能になっている。ニューヨークに本社を構えるオンデマンド・ブックス社の印刷・製本機械“エスプレッソ”によって、だ。

 見た目は、超大型のオフィス用コピー機のよう。これが1分間に150ページをプリントアウトする。プリントアウト後に綴じて表紙をつけ、断裁し、たった 4、5分で1冊の本を“吐き出す”というスピーディーさだ。「本のためのATMマシーン」と呼ばれるのは、この簡単さゆえである。

(中略)

オンデマンド・ブックスは既存の出版ビジネスの担い手にとって、脅威を与えるだけの存在とは限らない。確かに、出版社をパッシングする著者は増えるかもしれない。だが、その一方で、消費者がオンデマンドで本を買うようになれば、出版社は無駄な在庫や返品を防ぐことができる。販売・流通コストも切り詰めることができるはずだ。